光線療法の特性と原理

1. 光線療法の原理

光線療法は太陽光線の代用として全スペクトルを放射する必要があります。
このため、できるだけ高温にして燃焼させます。

炭素Carbonは、地上で最も強い熱と光を発生する物質です。

高純度の2本のカーボン(炭素棒)を電極として、尖端を接触させてから、わずかに引き離して、電極間に一定の電流を流すことで、電極の炭素が気化しすきまを満たし約3000度という高温で白熱して燃焼します。

この際に放射される強烈な発えん孤光が、太陽光線に近い高エネルギーの連続スペクトルの光線を放ちます。

現在使われている医療用カーボンは目的に応じ任意のスペクトルの照射量を増やすために、電極カーボンの芯に微量の金属元素を入れています。
(有芯カーボン。ルミネセンスによる発光現象の利用。)

主な金属元素
セリウム、リチウム、ストロンチウム、バリウム、マグネシウム、カルシウム、ニッケル、アルミニウム、鉄、銅、トリウム、チタニウム、ランタン、ネオジム、ブラセオジム、ジジム

管球式でなく直接燃やすので、遮るものがなく効率の良さが永久に低下しません。
まさに太陽光線と同じような形式と内容になっています。

2. 太陽とスペクトル

スペクトルというのは光線から放射される光線を分光器などで分散して得られる配列のことで、可視光線の場合なら赤など7色それぞれのことです。

光を発するもの(光源)によりスペクトルは3種類の違いがあります。

連続スペクトル 

主として高温の固体や液体の発する光線は、放射される波長領域に連続したスペクトルが存在し、どんなに分解性能の優れた分光器を使っても切れ目がなく連続的につながって広がっています。

また光線の温度が高ければ高いほど、強度が増し、波長の短い光線も発するようになります。(ヴィーンの法則

太陽光線やカーボンを燃焼して発する光線は連続スペクトルになっています。

線スペクトル
孤立した原子またはイオンは、そのものに固有のスペクトルを放射するが、離れ離れの細い線になるため、線スペクトルといいます。

帯スペクトル
主として気体の分子を発光させた時に現れるスペクトルは、ある波長域にわたって帯のようになるため、帯スペクトルといいます。
帯スペクトルは、分光器で調べてみると、多数の線スペクトルが密集しているのがわかります。

3.温度輻射(おんどふくしゃ)

温度輻射とは、あらゆる物体で温度が絶対0度(摂氏マイナス273度)より少しでも上がると光線を放射(輻射線)する現象のことを言います。(熱エネルギーが光エネルギーに変わる)

石のような無機物でも生物でもみな光線を発していますが、赤外線なので見ることはできません。
そして、同一温度なら、石でも生物でもなんでも、同一波長の光線を発します。(プランクの法則

光線のエネルギーについては輻射を熱に変える現象を利用し、絶対温度の4乗に比例することがわかっています。
(1879年にステファンが発見し、後にボルツマンにより整備されたのでステファン・ボルツマンの法則と呼ばれる)

白金を1000度に加熱しても、赤外線しか放射しないので見えないが、1200度まで加熱すると、可視光線を放射するため見ることができます。

低温で燃えている火は赤く見えるが、最も高温で燃焼するカーボンアーク灯が放射する光線は白に見えます。
高温になるほど短い波長の光線が放射されるため、白く見えるのは全波長領域が出ているためです。

蛍光灯の白色は赤緑青を組み合わせたもので白くなっています。

4.光線療法の特徴

医療機関で主に行う光線療法は波長それぞれの特徴を把握したうえで、特定の波長を使って治療するものです。
たとえば新生児重症黄疸。ビリルビンの数値を下げる効果のある青色光線を照射して、ビリルビンの数値を下げます。
とても理にかなっています。

また皮膚科で使われている光線療法のナローバンドUVBは特定の波長311ナノメーターでアトピー性皮膚炎などの治療に使います。

これに対し、カーボンアーク灯は太陽と同じようにすべての波長を同時に放射するのが大きな特徴です。
特定の波長を放射するものを単体光線、カーボンアーク灯のように全波長を放射するものを総合光線と言う場合もあります。

総合光線であるカーボンアーク灯はフルスペクトルであることで、太陽に当たった時と同じように、身体の特定の目的という側面だけでなく、有機的な連携プレーを促す作用も期待できます。
体全体はひとつの働きではなく、いろいろな臓器や内分泌、自律神経などが、リズミカルに連携して代謝を促し、全体の健全性を維持しようとしていますが、それぞれの作用をもった波長が、それぞれの体の働きの活性に役立つことで、全体としての連係プレーが活性化するというつながりを重視することが可能になります。

たとえば赤外線は温める効果が期待できますが、脳への直接関与はないとされています。
脳の活性には目を通して可視光線が必要です。
また数々の実験で、太陽光線のようにフルスペクトルの光線でないと植物でも動物でも細胞異常やストレスを起こすことが分かっています。

また紫外線をカットした光線では植物の葉は光合成ができなくなります。
葉緑体が規則的に動けなくなるようです。(「光の医学」ジェイコブ・リバーマン著)
何かの波長をカットするだけで、植物は生育が順調にいかなくなるようです。
また蛍光灯はフルスペクトルではないため、ストレスを感じたり、細胞異常を起こすという実験結果もあります。
人でも紫外線をカットするとビタミンDができないので、ガンになりやすくなるといわれています。

また太陽に比べエネルギーがかなり弱いので、ソフトにじっくりとフルスペクトルのそれぞれの波長の作用を受けることが可能なことも非常に有難いことです。
これらの数多くの研究結果からも、フルスペクトルの光線を曇りの日でも、夜でも好きな時に当てることができるカーボンアーク灯はわたしたちに太陽にはない機動力を発揮してくれます。

いかがでしたでしょうか?
少々難しかったかもしれませんが、光線療法原理や特徴、仕組みについておわかりいただけたでしょうか?
このように長い歴史をもつ光線療法だからこその効果効能を是非体感してみてください。