日焼けは本当に怖い?紫外線は本当に敵?

本当に日焼けは怖いものなのでしょうか?
海外ではドイツ人やロシア人などの白人でも健康を求めて夏に真っ黒に日焼けしています。
ここでは日焼けの有効性について、ある実験を紹介しています。

紫外線のUVAが細胞の寿命を延ばす秘訣

1.ゾウリムシを使った紫外線が細胞に与える影響の実験

光の医学」(ジェイコブ・リバーマン著)には色々な研究者の実験が書かれています。
その中のひとつワイオミング大学のジェイン・スミス・ソネボーン博士の面白い実験があります。
光の医学」を引用

ゾウリムシにあらかじめUVC(DNAを傷つけて細胞の寿命を縮める作用がある)を照射したのちにUVAを照射したところ、細胞が元通りになるばかりか、若返ることを発見した。
さらに再度UVAを照射したところ、2度目のUVA照射で細胞の寿命が対照グループの細胞に比べ、最大50%も延びた。

特定の光は、細胞がDNAを修復するのを助けるだけでなく、DNAが潜在的に持っている寿命を延ばす可能性をも刺激することができるという事実がはっきりした。

これは
Smith-Sonneborn, J.: DNA repair and longevity assurance in Paramecium tetraurelia.Science, 203: 1115-1117, 1979.
の論文で「DNAの修復と長寿」の論文。

Abstract

At given doses and clonal ages, ultraviolet irradiation-induced DNA damage reduced clonal life-span, but when followed by photoreactivation, extension of clonal life-span was observed. If photoreactivation preceded the ultraviolet treatment, no significant beneficial effect was detected. Because studies of others have shown that photoreactivation repair monomerizes the ultraviolet-induced cyclobutane dimers in DNA, but does not affect the other photoproducts, these results indicate that DNA damage can influence the duration of clonal life-span unless that damage is repaired. Repeated treatment with ultraviolet and photoreactivation resulted in significant mean and maximal clonal life-span extension when compared with untreated controls, and it is assumed that the rejuvenation effect was due to the correction or prevention of some age damage.

与えられた用量およびクローン年齢で、紫外線照射誘発DNA損傷はクローン寿命を減少させたが、光活性化後にクローン寿命の延長が観察された

紫外線処理の前に光活性化を行った場合、有意な有益な効果は検出されなかった

他の研究では、光活性化修復がDNAの紫外線誘発シクロブタン二量体を単量体化するが、他の光産物には影響しないことが示されているため、損傷が修復されない限りDNA損傷がクローン寿命に影響を与える可能性がある。

紫外線および光活性化による反復治療は、未治療の対照と比較して有意な平均および最大クローン寿命延長をもたらし、若返り効果は、若干の加齢ダメージの矯正または予防によるものと推定される。

以上(Google翻訳)

つまり、傷ついていない細胞を光活性化しても、寿命を延ばすことはしないが、いったん紫外線UVCで傷ついた細胞はその修復過程の光活性化によって寿命が延びるとしています。

実験で使われているUVCは現実にわたしたちが浴びることはありませんが、多かれ少なかれ、紫外線の中のUVBや長波のUVAのうちの比較的短い波長などで細胞が傷つく(日焼けなど)ことで、傷ついた細胞を修復すると、細胞が若返り、さらにUVAを照射するとさらに寿命が延び、最大50%も寿命が延びるということです。

つまり、この傷つくという経緯がないと光活性は効果を上げず、その後の修復過程での若返りと寿命の延びが起きないということになります。
この実験結果を活かすなら、自ら進んで日焼けしたほうが良いのです。

2.UVA?UVC?紫外線にも種類がある

さて上の実験ではUVAとかUVCという言葉が出てきます。
どちらも紫外線のことですが、どういう分け方なのでしょうか?
実は紫外線と一言で言っても、ものすごく範囲が広く本当は名称を変えるべきではないかと思うくらいです。

それではウィキペディアを見てみましょう。
以下引用です。

近紫外線 (波長 200–380 nm)
UV-A (波長 315–380 nm)
線由

太陽光線由来のもののうち、5.6%が大気を通過する。冬季及び朝夕でもあまり減衰しない。皮膚の真皮層に作用し蛋白質を変性させる。皮膚の弾性を失わせ老化を促進する。細胞の物質交代の進行に関係しており、細胞の機能を活性化させる。また、UV-Bによって生成されたメラニン色素を酸化させて褐色に変化させる。サンタン

UV-B (波長 280–315 nm)

太陽光線の由来のもののうち、0.5%が大気を通過する。表皮層に作用するが、色素細胞がメラニンを生成し防御反応を取る。これがいわゆる日焼けである。この際ビタミンDを生成する。サンバーン (sunburn)。
UV-C (波長 200–280 nm)
オゾン層で守られている地表には通常は到達しない。強い殺菌作用があり、生体に対する破壊性が最も強い。地球温暖化やハロン系物質によりオゾン層が破壊されると、地表に到達してあらゆる生物相に著しい影響が出ることが懸念されている。
遠紫外線、真空紫外線 (VUV, Vacuum UV) (波長 10–200 nm)
酸素分子や窒素分子によって吸収されるため、通常は地表には到達しない。真空中でないと進行しないため「真空紫外線」 (vacuum ultraviolet)と呼ばれる。
極端紫外線 (波長 10–121 nm)
極紫外線とも呼ばれる。極端紫外線は、物質の電子状態の遷移により放出される。X線との境界はあいまいである。30 nm 近辺の波長は、価電子帯の電子が伝導帯に遷移する際に放出されるのに対し、それより短い波長のものは、内側の核電子のエネルギー状態の変化により放出される。この長波長側の端は、He+によるEUV/XUV放射が 30.4 nm である。波長の短いものはサイクロトロン放射によっても放出される。この領域の紫外線は、X線と分類されることもある。

というような説明があります。
波長の長さは明確に限定されているわけではなくアバウトです。
たとえばUVAは320~400ナノメーターという記述も多く見られます。

近紫外線という言い方は、可視光線に一番近い波長の長さという意味だと思います。
発見の経緯が最初に可視光線の7色が発見され、次に赤外線が赤色の外側に発見され、続いて紫外線が紫の外側に発見されたことで、可視光線が中心と見てそれに近い波長群を近赤外線、近紫外線というのだと思います。

ついでに赤外線も波長の長さにより分けてあるので見てみましょう。
これもウィキペディアの赤外線の引用です。

近赤外線
近赤外線は波長がおよそ0.7 – 2.5 μmの電磁波で、赤色の可視光線に近い波長を持つ。性質も可視光線に近い特性を持つため「見えない光」として、赤外線カメラや赤外線通信、家電用のリモコンなどに応用されている。

中赤外線
中赤外線は、波長がおよそ2.5 – 4 μmの電磁波で、近赤外線の一部として分類されることもある。
赤外分光の分野では、単に赤外と言うとこの領域を指すことが多い。
波数が1300 – 650 cm−1 の領域は指紋領域と呼ばれ、物質固有の吸収スペクトルが現れるため化学物質の同定に用いられる。

遠赤外線
遠赤外線は、波長がおよそ4 – 1000 μmの電磁波で、電波に近い性質も持つ。
全ての物質は、黒体放射と呼ぶ現象により温度に応じたスペクトルを持つ電磁波を放射するが、常温の物体からは必ず赤外線が放射されている。
高い温度の物体ほど赤外線を強く放射し、放射のピークの波長は温度に反比例する。
室温20 ℃の物体が放射する赤外線のピーク波長は10 μm程度である。熱線とも呼ばれる。
なお、科学用語としての遠赤外線とは全く関係のない商品等で「遠赤外線の効能」を謳うものが多数存在するが、それらは科学的な根拠のない疑似科学的なものであり注意が必要である。というふうに説明されています。

赤外線については波長が長い部類なので、あまり大差はないのですが、このページで紹介している紫外線では、同じように紫外線といっても、それぞれに強い特徴があり、ひとつのものとはとても思えないほど違っています。
たとえば近紫外線は広範囲に設定された紫外線の範疇の中でも最も可視光線の紫色に近い波長群ですが、その中でも近い順にUVA、UVB、UVCと分けられています。

事実上、私たちが体に受ける紫外線は、ほとんどがUVAで、非常にわずかにUVBがあります。
UVCはゼロです。
色がないので、画像もありません。
上の実験ではUVCで細胞に損傷を起こし、次にUVAを照射して細胞の修復活動やその後の経緯を調べています。

損傷を起こさないままで、UVAなどを当てた場合は何も起こらなかったが、一度損傷を起こしておいて、UVAを当てるとその修復活動を通じて細胞が若返り、さらに当てると寿命が5割も延びたという結果が出たという実験報告です。

損傷というと怖い状態に思いますが、日焼けなどの状態も損傷です
つまり、日焼けのないままでは修復活動もないので、細胞も若返らないし細胞の寿命も延びないということなのです。
夏に日焼けして肌が黒くなるのは自然現象です。自然現象はほとんど必要な現象です。

もちろん、日焼けはビタミンDができたことを示すものなので、夏にビタミンDの元が皮膚に作られ、蓄えられて保存され、ビタミンDができにくい冬などには体内に蓄えられたビタミンDを小出しにし使うということになります。

日焼けは確実にビタミンDを作る手段になるだけでなく、細胞の若返りや寿命の延びが期待できるという面も捨てがたいメリットです。
これはビタミンDのサプリメントにないメリットです

ビタミンDのサプリメントもビタミンDとして役立ちますが、学者によれば厳密には同じものではないそうで、口から摂取するビタミンDは過剰症という問題もあるということなので、個人個人の適量というものは、前もってわかっておらず、それを考えるとやはり紫外線で皮膚に作ることが自然であり安全であり、メリットも大きいということになります。

紫外線が寿命を延ばす様々な要素

いったん日焼けすることで修復活動が同じ光によって行われ、結果、細胞の若返り、寿命の延長が起きるほかにも紫外線が寿命を延ばしていると思われることを一覧表にしてこのページを終えることにします。

紫外線に当たると(UVカットを使用していない場合)

1.一酸化窒素が血液に流れ込んで血圧が下がる

2.ビタミンDができることで、肝臓や腎臓の働きが健全であれば、活性型ビタミンDに変化し、骨粗しょう症の防止、骨・血液・細胞の カルシウム濃度を適正に保つことで、情報伝達物質が健全化されて体内の敏捷性が保たれ、ガンを抑制し、脂肪を抑制し、糖尿病リスクも減少する(ただし、ビタミンD過剰症になると、ガンの確率が不足と同じように増えるそうですが、紫外線でビタミンDをつくっている限り、どんなにたくさんビタミンDを作っても、過剰症は起きない)

3. 免疫力が高まる(ビタミンDはあらゆる免疫応答に関与しているそうです)

4. 筋肉を丈夫にする

5. 自然に目に当たることで近視進行をおさえる

などなど…
紫外線で多少日焼けするだけで体の状態は非常に違ってきます。

予断ですが、昔、アフリカのガボンという地域はガン患者がいなかったようですが、西洋文化が入り込み、紫外線の怖さが訴えられサングラスが提唱され、多くのガボンの人がサングラスをするようになりました。
それからというもの、がん患者が増え始め、アルベルト・シュヴァイツァー氏がサングラスの使用を止めさせたことで、またがん患者がいなくなったという笑えない逸話もあります。

いかがでしたか?
何事も極端に走ると不自然になるのではないでしょうか?

紫外線の怖さばかりが広まり、まるで紫外線が百害あって一利なし、かのような扱いをする風潮は、私たちの健康にとって危険です。
太陽光線の中でも私たちの健康にとって紫外線がいかに大きな役割をしてくれているか
に気づいてほしいという気持ちで紹介しました。
UBカットで完全防備がいかに危険なことなのかわかっていただきたいのです。

仮にあなたが何かの不調を体に感じているなら、それは体の皮膚が紫外線を受けられずパニックになっているのかも知れません。

あなたの体内は、少しでもあなたが快適に生きられるように日々働いていますが、そのためには赤外線も可視光線も紫外線も必要不可欠なのです。
どれが欠けても体はパニックになって乱れてしまうでしょう。

現在の風潮は非常に危険な要素を秘めていることを是非わかってください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。