女性と光線療法

男性にとっても日光は大事ですが、ここでは女性にとっていかに日光に当たることが大切かというお話です。

「紫外線でシミができる」「日焼け止めをしっかり」
と思っている女性が多くなり、中には異常なほど日光を避ける女性も少なくないからです。
しかしこれは非常に危険で、恐ろしい結末を助長する可能性が高くなる行為なのです。

一度頭を白紙にして、専門家の科学者や医学者の著書の内容をこのページで確認していただき、今後の生活習慣を見直してみる機会にしてほしいのです。

地上に降り注ぐ日光からの恩恵を受けることは生命体である人間にとっては基本中の基本であってそれに替われるものはありません。
女性の方には絶対に読んでほしい内容です。

1.  女性とセロトニン~うつ症状からの脱皮~

セロトニンとは

皆さんは「セロトニン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

セロトニンは体全体にいきわたって存在するそうですが、脳内にも存在し、その脳内で「人の気分」を左右する重要な働きをしています。うつ病の治療薬として利用されるSSRIという薬がありますが、これもセロトニン不足を調節する薬です。

このセロトニンの研究で日本の第一人者である東邦大学医学部統合生理学教授有田秀穂氏
「薬に頼らずに脳内のセロトニンを活性化させる方法」を研究しています。

有田氏によれば、脳内のセロトニンの働きは
1.目が覚めた状態の調整
2.心の領域、意欲、心のバランス
3.痛みの調節
4.自律神経 血圧や代謝を上げる
5.姿勢筋に緊張を与える
だということです。

そして薬に頼らずに脳内のセロトニンを活性化させる方法として以下の3大要素をあげています。

太陽の光
網膜から入る太陽の光が朝起きて活動を始めたセロトニン神経を活性化させる。

リズム運動
ウォーキング、呼吸、咀嚼をしっかり行うとセロトニン神経の活性化につながる。
(朝のウォーキング、ラジオ体操など)
呼吸とは普段の呼吸ではなく、腹筋を収縮させながら意識して「吐き出す呼吸を積極的に行う」というもの。
咀嚼は「よく噛む」
リズム運動のポイントは意識を集中して行うことだそうです。

人とのふれあい
これも忘れてはいけない重要な要素です。

 

女性のうつ

女性はホルモンの分泌の関係で大変な負担がもともとあります。
これが感情面を左右するのは仕方ありません。

たとえば人間は誰でも激痛に悩まされているときに、普段どおりの気持ちと振る舞いなどできるわけがなく、人格が変わったようになってそれが自然です。
そこまでいかなくても女性の複雑な体の変化に女性が影響を受けても当然と言えるでしょう。

それではうつ症状はどうでしょうか?
なんらかの環境の状態が解決の糸口に出会うという幸運に恵まれず、そのまま月日が流れるといつのまにか重度化してしまうということがあるそうです。
そして、どうしようもなくなって薬を服用するようになります。

さてここではセロトニンとうつ症状との関係を見てみましょう。
月経前にうつ的な気分になると言われていますが、この時期はセロトニンが減少するそうです。

うつ症状は男性でもなりますが、女性のほうが男性より2倍もうつ症状になっています。
なぜなら、セロトニンの通常の分泌量は女性:男性=1:1.5 ともともと大きな差があり、その分のほうが心配、不安をかかえやすいということになります。

もし気持ちが前向きになって、意欲的になる日もあるのであればうつ気分になった時は単にセロトニンが少ないだけかも知れません。

そういう時はセロトニンを増やすことに努力してみたらいかがでしょうか?
すでに前述しましたが、セロトニンを増やす方法はわかっています。

しかもそれは、女性のほうがより積極的に行わなければいけないことでもあります。

セロトニンを増やす3つの方法の中で、リズム運動(ワーキング、呼吸法、咀嚼)やグルーミングは行っている女性も多いかと思います。しかし、もうひとつの方法である「太陽の光」が今の女性に最も不足しているのではないでしょうか?
しかも最も大事で欠かしてはいけないひとつです。

たとえば冬にだけうつ気分になる季節性情動障害(冬季うつ病)は日光によく当たることで改善することがすでにわかっています。
この場合同時にリズム運動やふれあいを指導しているわけではなく、ただ日光に当たる時間を増やしているだけです。

朝、日光に当たっているとセロトニンの分泌や活動が活発になり、そうなると夜になってメラトニンがより多く分泌されることで、睡眠も取りやすくなります。
不眠症の解決策にもなってくれるのです。

笑い話ではありませんが、ある心療内科のお医者さんが自分がうつ症状で悩んだ時に取った行動は薬を飲むことではなく、休みのたびに日光を浴びに出かけることだったのです。

日光とシミの関係が盛んに取りざたされていますが、少なくとも完全防備は非常に危険です。
ただでさえセロトニンの分泌が少ない女性が、セロトニンを増やす日光を徹底して避けることは、精神面でも肉体面でも取り返しがつかない人生になりかねません。

実際にそれはいたるところの女性が何も知らないまま、解決の方法も取れず混乱してしまって悩んでいるのです。

一般に人の体は自然から逸脱さえしなければ、そう簡単に崩れることがないほど完全な性能を持っています。
人工的なものは最小限にして、日常生活の中に意識して日光を取り入れるようにすることで大きく違ってきます。

「意識して日光に直接当たる時間を作る」これを心がけたいところです。
とくに朝日はやわらかい日差しなのでおすすめです。

女性の方はホルモンの分泌が複雑ですが、ホルモンにはそれぞれ色がついており、日光のそれぞれの色の波長に別々に反応して活性化するという実験結果があります。
日光に当たらなければ、そのホルモンの健全な活性化は起こらないのです。
何か変調をきたしたらまず、日光に当たるなどで「不自然からの脱皮」を図ってください。

2.女性とビタミンD

ビタミンD不足の弊害

まず女性にかかわるビタミンD不足の影響についてわかってきたことについてです。
以下は「妊娠しやすいカラダづくり」からの引用になります。

・ビタミンDが不足した女性の傾向として…
・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)になりやすくなり、排卵がおこりにくくなる。
・体外受精でも効果があがりにくくなる。
・子宮筋腫になりやすい。
・妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などの妊娠合併症にかかりやすい。
・小さな赤ちゃん(低出生体重児)が生まれやすくなる。
・小児ぜんそくにかかるリスクが高くなる。
・30歳以上ではビタミンD濃度が低い女性ほどAMH(卵子の数)が低い。
(AMHの値が必ずしも妊娠率の高さと関係しているわけではないようです)

ということで、いかに妊娠・出産・生まれてくる子供に影響が大きいかがわかります。

またその他の健康面でも、ビタミンD不足が乳がんや卵巣がんなどの罹患率を高めることもわかっています。
食べ物でビタミンDの必要量をつくるのは現実的に難しいので、基本は紫外線に当たることですが、他にサプリメントを継続して摂取するという方法もあります。

ビタミンDに絞って考えれば3つの方法の選択が可能ですが、日光に当たってビタミンDを体につくった場合は、その間にあらゆる効能(体内リズム、気持ちの向上、自律神経、内分泌)を総合的な恩恵として受けることになるので、やはり「日光でビタミンD」と考えてほしいのです。

女性の場合、顔は嫌でしょうから腕や足などにUVカットを塗らない箇所を作り日光を当ててください。
本当は多少日焼け状態にすると細胞が若返るので、日焼けを受け入れられる人は一部でも行ったほうが良いと思います。

ビタミンDとは

紫外線が皮膚に当たるとコレステロールがプレビタミンDに変化し、体温の熱で自動的にビタミンDが出来ます。
できたビタミンDはその後、肝臓、腎臓でそれぞれ水酸化されて活性型ビタミンDに変わります。
この活性型ビタミンDが体中で活躍します。
近年は世界中でビタミンDの研究が進められており、その効能の広さが注目されています。

いったいビタミンDは何をしてくれるのでしょうか?

最も最初にわかったことは骨を丈夫にするというものです。
骨粗しょう症にならないために必要なものということがわかりました。
さらに、その後の研究で多くのことがわかってきました。
そして今でも研究が進んでいます。

ビタミンDの効能
丈夫な筋肉(たんぱく質合成の促進)
神経伝達の正常・敏捷を維持
ガン細胞の増殖を抑制
発毛調整作用
免疫調整作用
糖尿病を予防する
脂肪燃焼
インフルエンザを抑える
小腸カルシウム吸収促進
腎臓カルシウム再吸収促進

いくらカルシウムを食べても、ビタミンDが不足しているとカルシウムは体内に吸収できなくなってしまうのです。
今、子供のクル病や大人の骨軟化症が話題になりますが、これもビタミンD欠乏症とされており、UVカットは控えめにしないとあらゆる障害が発生することになります。

3.女性と可視光線

日光に当たると、人間の体内は喜びの振動になります。
目に当たった可視光線の2割が脳に入ると言われています。
そのシグナルを受けて脳内の視床下部は各部分に働きかけます。

人間には100種類ぐらいの一日サイクルで活動する機能があり、光のシグナルを待っているのです。
それによりホルモンの分泌や活動が盛んになり、体内の連携プレーがうまく運びます。
前述のセロトニンのほかドーパミンなどの分泌も健全化し、気持ちは明るく幸福になりやすくなります。
自律神経のバランスにも関係します。
体温も上がるので臓器の機能も高まります。

前述しましたが実験によれば、ホルモンには色がついているそうで、ホルモンごとに活性化させる可視光線の波長(色)が違うようです。たとえば、青色を受けてあるホルモンは活性化し、別のホルモンは緑色の波長で活性化するといったことでしょう。
つまりどの波長も必要なので、すべての波長を含む日光であって初めて体は不足なく活性化できるわけです。
逆に言えば、太陽光線に合わせるように生命体が進化してきたとも言えそうです。

4.不妊症と女性

これも前述したことと重なりますが、不妊症に対して日光は大きな援軍になります。

先ほど紹介した「妊娠しやすいカラダづくり」のサイトをご覧いただくとわかりやすく説明されています。
不妊症の原因を、まずは「ビタミンD不足の問題はないか」におくべきではないでしょうか?

体内部の構造上のことで難しく考えなければならないこともあるかもしれませんが、まずは体を温め、日光でビタミンDを作ることを重要視してほしいのです。

なぜなら、光線療法でも多くの実績がすでにあるのです。
単純に光線照射を続け、UVカットを塗らない箇所に日光をも当て積極的にビタミンDづくりに励みます。
この場合サプリメントでもビタミンDはできますが、ビタミンD以外の日光の恩恵もなければならないので、必ず光線療法や日光は活用してください。

6年も7年も妊娠しない女性でも、年齢が限界の女性でも光線療法は多くの人に妊娠と出産(妊娠したあとも流産を防止するために照射を継続)を実現させているのです。
これを是非、多くの女性に知っていただきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。